ポスティングの営業をしていると・・「うちはネット中心でやっていますからポスティング広告は結構です。」「最近、紙媒体はだめだねー」というように、ネット全盛の意識し過ぎで、ステレオ的に断られることが結構あります。
宅配新聞の購読率の減少と読者の高齢化により、新聞折込の効果が減少していることは論を待ちません。衰退する紙媒体。
果たしてそうでしょうか?
ここ数年は変化も見られます。
マス媒体とネット戦略が行き詰まり、これ以上競合他社との差別化が難しければ、別な告知チャネルによる差別化が必要になります。
ホームページの出来栄え、SEO、認知度、マス媒体、営業所の配置までほぼ互角なら、最後行き着く差別化戦略が”ポスティング広告”ということもあり得ます。
物件募集チラシをヒントに紙媒体を考える
一例をあげると、伝統的に”紙”に重きを置き、紙の広告チャネル戦略を敷いてきたのが、”物件募集チラシ”をポスティングしてきた不動産業、とりわけ三井のリハウスグループと住友不動産販売株式会社の両社があります。
かつてバブルの時代は、証券会社系、電鉄系、ゼネコン系列と百花繚乱状態で”物件募集チラシ”を折込んだりポスティングしていたのですが、あの時代から目立って撒き続けたのはこの2社だけでした。
”物件募集チラシ”とは、戸建てや分譲マンションに、毎週のように「不動産の売却なら当社へ」のチラシを撒くことなのですが、なぜこんなにも撒くのか?とある営業所長に聞いたことがあります。
曰く、「不動産を売りたいと思っている人は1000件に1件あるか無いかですから、毎週のように同じようなチラシを撒くのは気が引けるし迷惑だろうとは思う・・しかし、不動産を売りたいと思っている少ないお客様にとっては、物件募集チラシを一番ポストに入れている会社が ”一番やる気がある会社” として脳裏に浮かぶのは間違いないので、競合にポスティング広告で引けを取るわけにはいかないんだ・・」と。
この二つの会社は、バブル以後、証券電鉄ゼネコン系列各社が”物件募集チラシ”を縮小、ネットへの比重で高めいったのを尻目にポスティング広告を続けていた。
そして、ネットが当たり前になった今では、他社の追随を許さない二大ブランドの地位を築きました。
物件募集の分野で、証券、電鉄、ゼネコン系列との差別化に成功したキーポイントは「ポスティング広告」だったと私は思っています。
ここに紙の生き残り戦略、人力のポスティング広告の重要度を考えるヒントがあります。ネットとマス媒体で告知チャネルが賄えるか?他社と差別化できたのか?となるとそうではなかったと言うことですね。
最近、ネットの情報量の増大にgoogleの検索エンジンの順位付けが役に立たなくなってきている現象があります。googleの検索順位を上げるために、あの手この手でSEO対策が流行っています。私は、検索しても1番目からは見ず、5番手6番手から検索結果を確認する癖がついていますが、これ私だけではないでしょう。
特にひどいのは求人サイトで、過去の求人記事を消さずに大量にネット上に放置しています。またその情報をコピペする会社もあります。求人の終わった無意味な情報に広告を入れる、そこから自サイトに誘導する等々・・スパムまがいのSEO対策・・数え上げればきりがありません。
このような状苦の中で、ネットで大規模に検索エンジン対策しながら・・これだけだと厳しいでしょう。
リハウスや住友はHPも充実している上に、今でもポスティングを行っています。
情報過多と無意味なSEO競争があれば価値ある情報は埋もれてしまいます。人材不足の昨今、ネットでは全く人が集まらない求人広告もポスティングチラシで集まった事例が当社では多々あります。
ネットは当たり前の今、自社のホームページに初回アクセスを得るのにチラシの告知から考える。ポスティングを競合と差別化するツールとして考える。過剰なネット情報に風穴を開ける方法は何か?
ポスティング広告を「ドアページ」として考てみたらどうでしょうか?
A4のチラシに自社に有利な検索キーを入れておきましょう。
地域のお客様にピンポイントポスティングで告知し、HPアクセスから実売・求人募集へと呼び込む手法が今注目されています。